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夢言葉


詩のようなもの
by kinzo-tenshi
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詩のようなもの

歌詞のようなものを
カテゴリー分けしました

自分と
距離感のある世界の方が
素直に書けそうです(笑)

覗いていただける方の
心のサプリメントになれば
と思っています

よろしくお願いします(^^♪

       不 満 足






  
     薄暗い深夜のBar
    語りかけてきたのは燕尾服姿のメガネ男
    蝶ネクタイをあちらこちらから取り出して
    目の前でひらひら さながら手品師のように



    エンジ、オパール、カドニウム・・・
    僕の目を彩色しながら宙を舞う



        旦那、どいつがお気に入りですか?
        お好きなやつを差し上げます



    僕は黙ってグラスの中の柱時計に
    答を捜そうとする

    どれを選んだとしても
    手に入れたとたん闇の果て 消え入ってしまう

    直立した男の幸福など
    無いという訳さ





    メガネ男は性懲りも無く


        旦那、ではこいつはいかがですか?
        お好きなやつを差し上げます


    カウンターの上に小さな女が3人
    安ぽい衣裳をまとい愛想笑いをしている



    やっぱり僕は黙ってグラスの中の柱時計を傾ける
    気の利いた答えなど無いのだ

    それをメガネは知っていて
    知っていて僕に問うているのだ

    螺旋の舌を飲み込んだ男の決断など
    無いという訳だ



    柱時計が乾いた時間を刻み続ける



    今やネクタイも女達も霧散した店内

    メガネの男は ざらりと喉を鳴らした
    男のメガネの奥には瞳が無かった
    レンズの向こうに砂塵が覗いていた

    黄色い嵐が吹いているだけの世界だった



    
    
    
       不 満 足_f0061238_18101623.jpg

by kinzo-tenshi | 2006-05-03 18:12 | 夢の言葉
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